メイクセラピー検定とは？試験内容や取得メリット、勉強方法をご紹介

メイクセラピー検定は、一般社団法人メイクセラピストジャパンが認定する、メイクの知識に心理学の要素を取り入れた資格試験です。本記事では、メイクセラピー検定とはどのような資格なのか、試験内容や資格を取得するメリット、合格するための勉強方法をご紹介します。

メイクセラピーとは

はじめに、メイクセラピーとはどのようなものかをご紹介します。
メイクセラピーとは、心理学のカウンセリングの手法を取り入れたメイクアップの技術です。メイクで外見を美しくするのみならず、心理カウンセリングを併せて行うことで、お客様のメンタルサポートをすることを目的としています。メイクセラピーは医療行為ではありませんが、化学療法の一環に位置付けられています。メイクセラピーを行う専門職を、メイクセラピストと呼びます。

メイクで外見の印象が変われば、気持ちも明るくなれます。ネガティブな思い込みやコンプレックスが解消され、新たな魅力や可能性を発見でき、前向きに生活できるようになるのです。このような性質から、メイクセラピーは美容分野だけでなく、医療・福祉の分野でも有用性が期待されています。

参考：メイクセラピー検定　メイクセラピーとは

メイクセラピー検定とは

メイクセラピー検定とは、一般社団法人メイクセラピストジャパン メイクセラピー検定事務局が認定する、メイクセラピーの知識と技術を示す検定試験です。心理面のアプローチに必要とされる心理学、コミュニケーション、そしてメイクアップに必要なメイク理論、色彩学などの分野から出題されます。

受験レベルは3級、準2級、2級、1級、特級までの5段階に分かれており、2級までは受験資格に制限なく、どなたでも受験できます。それぞれの級では、次のような内容となっています。

参考：メイクセラピー検定　メイクセラピー検定とは

メイクセラピー検定3級（認定メイクセラピーガイド）

メイクセラピー検定3級では、「メイクセラピーの概要が理解できるレベル」を目指し、マークシート形式の筆記試験が60分間で行われます。在宅で郵送物による受験、またはオンラインで受験します。
3級に合格すると「認定メイクセラピーガイド」の称号が与えられます。

メイクセラピー検定準2級（認定メイクセラピーアシスタント）

メイクセラピー検定準2級では、「メイクセラピーの概要を理解したセルフメイクができるレベル」を目指し、選択式の筆記試験が60分間、実技試験が時間制限なしで行われます。受験方式はオンラインです。実技の評価はセルフメイクの写真を取り、画像を提出するという方法で行われます。
準2級に合格すると「認定メイクセラピーアシスタント」の称号が与えられます。

メイクセラピー検定2級（認定メイクセラピーアドバイザー）

メイクセラピー検定2級は入門編となる試験で、「関連業界のセカンド・ライセンスとして活用できるレベル」を目指し、選択式＋記述式の筆記試験が60分間、実技試験が30分間で行われます。筆記試験は在宅で受験できますが、実技試験は東京・名古屋・大阪いずれかの会場で、オーダーメイクを実演する試験を受けることになります。
2級に合格すると「認定メイクセラピーアドバイザー」の称号が与えられます。

メイクセラピー検定1級（認定メイクセラピープロデューサー）

メイクセラピー検定2級に合格すると、1級の受験資格が得られます。
1級では「関連業界でメイクセラピーを活用できるレベル」を目指し、選択式の筆記試験が50分間、実技試験が40分間で行われます。筆記試験には記述問題も含まれ、実技試験は対面によるオーダーメイクとなります。1級は筆記試験も含め東京または大阪の会場で実施されます。
1級に合格すると「認定メイクセラピープロデューサー」の称号が与えられます。

メイクセラピー検定特級（認定メイクセラピスト）

メイクセラピー検定1級に合格し、さらに活動報告書の提出・認定講座受講が完了すると、最上位資格である特級の受験資格が得られます。
特級では「プロのメイクセラピストとして活躍できるレベル」を目指し、記述式の筆記試験が30分間、実技試験が50分間で行われます。実技試験はオーダーカウンセリングも含めてメイクを行う、最も難易度の高い試験です。東京の会場で開催されます。
特級に合格すれば「認定メイクセラピスト」の称号が与えられます。

参考：メイクセラピー検定　試験内容（2021年度）

メイクセラピー検定を取得するメリット

次に、メイクセラピー検定を取得するメリットをご紹介します。

美容・医療・福祉分野の仕事に活かせる

メイクセラピー検定の資格取得をするメリットとしては、美容・医療・福祉分野の仕事に活かせることが挙げられます。
メイクセラピー検定の資格を保有していると、美容分野ではサロンの経営者や、企業内・カルチャーセンターなどのセミナー講師としても活躍する道が広がります。美容師・美容部員・メイクアップアーティストなどのダブルライセンスとして保有している方もおり、メイクやコミュニケーションのプロとして活躍できます。

また医療・福祉業界においても、セカンドライセンスとして活用されている方もいます。介護ケアとしてのカウンセリング、メンタルサポート、メイクアップを通じて、セラピー効果が期待されています。

自分の日常生活にも役立つ

メイクセラピー検定で得た知識は、メイクセラピストとして活躍するだけでなく、自身の日常生活にも役立てることができます。自分を魅力的に見せて気分を高めること、コンプレックスをメイクによって解消することで、日々の生活をより豊かに送ることができます。また自分の印象をセルフコントロールできるようになれば、自信を持てるようになり、業界を問わず就職・転職活動の際の面接対策にも繋がるでしょう。

メイクセラピー検定の合格率や難易度

仕事や生活に活かせるメイクセラピー検定ですが、その合格率や難易度はどの程度なのでしょうか。2020年11月に行われた結果は以下の通りでした。

（表）第58回メイクセラピー検定1〜3級の合格率

https://www.maketherapy.com/news-topics/kentei/1770.htmlより作表

このように3級はほぼすべての人が合格できる初心者向けの試験であり、2級からプロ向けの内容となり、難易度が上がります。上記に掲載しておりませんが、特級の合格率は10%〜20%程度と言われており、狭き門となっています。

メイクセラピー検定の勉強方法

最後に、メイクセラピー検定の試験対策方法についてご紹介します。

公式テキストで独学

メイクセラピー検定は各級とも公式テキストの内容から出題されます。そのため公式テキストを熟読して勉強しましょう。ただし、上位級を受験する場合は、その下位級の内容も出題範囲に含まれる点には注意が必要です。

メイクセラピー検定は、出題分野が広いことが特徴の一つです。心理学、コミュニケーション、色彩学なども対象となり、メイクの知識があるだけでは合格できません。

参考：メイクセラピー検定　公式テキスト・推奨教材

eラーニングや講習を受講

検定を主催するメイクセラピストジャパンでは、メイクセラピー検定試験対策を目的としたeラーニング講座や、実技試験対策講座なども開講しています。有資格者から直接指導を受けることができるため、このような場を活用する手段もあります。

参考：メイクセラピー検定　3級eラーニング講座
　　　メイクセラピー検定　2級・1級実技講習

メイクセラピー協会認定校で学ぶ

メイクセラピーの知識を体系的に身に付けるなら、独学よりも協会認定校へ通うことが近道となります。認定校であれば、試験の審査員にもなる講師が在籍しており、また校内受験も可能です。もちろんメイクセラピー検定の試験対策の授業も行われるので、安心感が高い学び方です。

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