認定エステティシャンとは、エステティシャンとして働くうえでの専門知識・技術を身に付けていることを証明する資格です。一般社団法人日本エステティック協会（AJESTHE）による認定エステティシャンの資格と、一般社団法人日本エステティック業協会による認定エステティシャンの資格と、2種類があります。認定する団体が異なりますが、レベルや内容に大きな違いはありません。

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認定資格を取得するメリット

エステティシャンになるには国家資格が必要ないため、エステサロンに就職することができれば、特に資格を保有していなくてもエステティシャンになることはできます。しかし、資格がないと自分のエステティシャンとしての能力を証明するものが何もないことになります。

認定資格を保有することで一定のレベルを満たしていることの証明となります。また、エステサロンによっては応募条件として資格の保有者であることを掲げていることもあるため、取得しておくことで将来の選択肢の幅を広げることができるでしょう。お客様からの信頼も得られやすくなります。

それでは、AJESTHEとAEAそれぞれの認定エステティシャンの資格概要をご紹介します。

AJESTHE（一般社団法人日本エステティック協会）

はじめにAJESTHEのご紹介です。

参考：AJESTHE公式ウェブサイト

AJESTHEの読み方

AJESTHEは「アジェステ」と読みます。Association of Japanesse Estheticians and Beauty Therapistsの略です。

AJESTHE概要

AJESTHEは1972年に、日本における健全なエステティックの普及と発展を目的として設立されました。エステ関連団体としては日本で最も歴史があり、エステティシャンの養成、教育、資格認定、関連団体との連携等の事業を展開しています。

AEA（一般社団法人日本エステティック業協会）

続いて、AEAについてご紹介します。

参考：AEA公式ウェブサイト

AEAの読み方

AEAはそのまま「エーイーエー」と読みます。All Nippon Esthetic Associationの略ですが、Nipponの頭文字Nは省略されます。

AEA概要

AEAは1987年に全日本エステティック業連絡協議会として設立された、AJESTHEに次ぐ歴史を持つ団体です。高水準の技術と知識、ホスピタリティー・マインドを保有するエステティシャンの教育と育成を推進しています。

認定エステティシャンの資格一覧

AJESTHE、AEAの認定資格は次の通りです。資格の内容や取得条件をそれぞれお伝えします。

（表1）AJESTHEが認定する主なエステ関連資格

・AJESTHE認定エステティシャン
・AJESTHE認定上級エステティシャン
・AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー
・AJESTHE認定フェイシャルエステティシャン
・AJESTHE認定ボディエステティシャン

（表2）AEAが認定する主なエステ関連資格

・AEA認定エステティシャン（基礎資格）
・AEA上級認定エステティシャン（上位資格）
・AEA認定インターナショナルエステティシャン（最上位資格）

AJESTHE認定エステティシャン

AJESTHEが認定する中で最もベーシックな資格が、AJESTHE認定エステティシャンです。基本的な知識・技術を持ち、エステティシャンとして担当する範囲のエステティックサービスを適切に提供できる能力を示します。

資格を取得するためにはAJESTHE正会員になったうえで、エステティシャンセンター試験に合格すること、そして協会認定校での300時間以上コースまたは1,000時間以上コースを修了するか、エステサロンで実務経験を1年以上積むこととされています。試験は筆記試験と実技試験の両方が課されます。

AJESTHE認定上級エステティシャン

AJESTHE認定上級エステティシャンは、AJESTHE認定エステティシャンの上位資格です。上級になると、専門的な知識・技術を有し、お客様ニーズに応えるエステティックサービスの提供、店舗・サロンの利益やお客様満足を実現できる能力を有する証明となります。

資格取得条件は、AJESTHE正会員になったうえで、次のいずれかの条件を満たす必要があります。
(1)協会認定校にて1,000時間以上コースまたはCIDESCO国際認定校コースを修了し、筆記試験・技術試験（認定校試験）に合格する
(2)AJESTHE認定エステティシャン資格取得後2年以上、または通算5年以上の実務経験を有し、筆記試験・技術確認試験に合格する

AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー

AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザーは、上級エステティシャンのさらに上位の資格です。エステティックを総合的に深く理解し、お客様に求められる実践力とサロンでの指導力を有しているエスティシャンに与えられます。

資格取得条件は、AJESTHE正会員になったうえで、次のすべての条件を満たす必要があります。
(1)AJESTHE認定上級エステティシャン資格もしくはCIDESCO資格の取得*1
(2)AJESTHE認定上級エステティシャン資格取得後2年以上または通算5年以上の実務経験
(3)資格取得講座の受講*2
(4)資格取得試験の合格*3
*1：CIDESCO資格にて受験の場合は、AJESTHE上級エステティシャン資格の申請手続きが必要
*2：資格取得講座では、筆記試験対策は実際の試験と同じ形式で模擬試験を行い、実技試験対策では外部講師による「効果的なプレゼンテーション方法＆ロールプレイング方法」を通じて、トータルエステティックアドバイザーとして必要な知識と技術を習得
*3：60分間の筆記試験、15分間の実技試験（プレゼンテーションと、試験官2名をサロンスタッフと想定したロールプレイング）

AJESTHE認定フェイシャルエステティシャン/ボディエステティシャン

AJESTHE認定フェイシャルエステティシャン及びボディエステティシャンは、衛生面、安全面を踏まえ、エステティックの基礎知識とフェイシャルケア・ボディケアの基礎能力を保有することを示す資格です。

エステに興味のある方なら誰でも受験することができますが、資格を取得する条件としては、理論試験に合格したうえで、次のいずれかの条件を満たす必要があります。
(1)協会認定校または理・美容師養成施設で認定FEコースまたは認定BEコース（60時間以上）、認定FE・BEコース（104時間以上）を修了する
(2)800時間以上の実務経験者(週40時間換算で6ヶ月を目安とする)
(3)AJESTHE登録教室において所定の認定FEコースまたは認定BEコース（60時間以上）、認定FE・BEコース（104時間以上）を修了する

AEA認定エステティシャン

ここからAEAの認定資格についてご説明します。
AEAの認定資格は、まずは受験資格として、AEA認定校にてカリキュラムを履修するか、エステティックサロンでの実務経験（フェイシャルまたはボディ）が必要となります。認定試験（筆記・実技）に合格後、登録申請することで資格取得となります。

AEA認定校ではカリキュラム履修時間数300h相当（通学または通信）で、AEA認定エステティシャンの取得を、カリキュラム履修時間数1,000h相当で上位資格のAEA上級認定エステティシャンの取得を目指します。

AEA認定エステティシャンで必要となる実務経験は1年以上です。
試験はAJESTHE認定エステティシャンと同様、エステティシャンセンター試験を受験することになります。

AEA上級認定エステティシャン

AEA上級認定エステティシャンは、AEA認定エステティシャンの上位資格で、受験に必要となる実務経験は2年以上とされています。もしくはAEA認定エステティシャンの資格（またはそれと同等の資格）以上を取得後から実務経験1年以上であるか、AEA認定校カリキュラム1,000時間以上を修了し卒業後3年以内の方も受験可能です。

AEA認定インターナショナルエステティシャン

AEA認定インターナショナルエステティシャンは、上級認定資格のさらに上位の資格です。受験に必要となる実務経験については、以下(1)〜(3)のいずれかを満たすことと定められています。
(1)AEA上級認定エステティシャン資格取得後、2年以上の実務経験を有する
(2)AEA上級認定エステティシャン資格を保有し、通算3年以上の実務経験を有する
(3)下記の国内資格、国際資格のいずれかを保有し、通算3年以上の実務経験を有する
【国内資格】
・AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー
【国際資格】
・ICAM 「アドバンストレベル 2 ビューティシャン」
・INFA 「ゴールドマスター（国際パスポート）」
・CIDESCO 「インターナショナルディプロマ」
・ITEC 「ビューティーセラピスト」

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